2009年05月31日

業務委託契約に係る機密保持条項(例)

なお、文中の「甲」は「委託元」、「乙」は「委託先」を表します。

「第○条(機密保持)
1.乙は、本契約の履行にあたり、甲が機密である旨指定して開示する情報
および本契約の履行により生じる情報(注)(以下「機密情報」という)を
機密として取扱い、甲の事前の書面による承諾なく第三者に開示してはならない。
ただし、次の各号のいずれかに該当する情報については、この限りではない。
@ 開示を受けたときに既に公知であったもの
A 開示を受けたときに既に乙が所有していたもの
B 開示を受けた後に乙の責によらない事由により公知となったもの
C 開示を受けた後に第三者から守秘義務を負うことなく適法に取得したもの
D 開示の前後を問わず乙が独自に開発したことを証明し得るもの
(注)「本契約の履行により生じる情報」の取扱いについては、
別の条項で規定すること。尚、本契約の履行に伴って乙から甲へ開示等が
なされる乙が保有する機密情報がある場合の当該情報の取扱については、
別の条項で規定することが望ましい。」
⇒中小企業の情報セキュリティガイドラインより引用

委託元から開示された機密情報を第三者には開示してはならないという
至極当たり前の文面です。
しかし、それでは情報のうち何が機密情報に当たるのかということですが、
基本的には都度お互いに認識を合せるということになりそうです。
ただしその場合であっても、例外が存在し、それが@〜Dに記述されて
います。

既に世間には知れ渡っている情報であったり、既に委託先で所有していた
ものについては、ここでいう委託元の機密情報には該当しないということです。
また、反対に委託先から委託元に開示される機密情報が存在する場合には、
これとは別に条項を設けて明確に規定するべきです。

2009年05月27日

物でないものの機密保持

「本書で言うところの機密情報とは、文書、図面、写真、図書、電磁的記録媒体、
製品、部品、材料あるいは特定の設備等の「機密を化体している物理的対象物上(内)
の情報」を言い、通信途中の情報、頭の中にある記憶、身につけた技能等、
物理的所在を明らかにすることが困難な情報を含まない。従って、これらを機密保持の
対象とする必要がある場合は、これらを扱うにふさわしい別途の法律等の根拠に基づいた
取決め(契約)をおこなう必要がある。」
⇒中小企業の情報セキュリティガイドラインより引用

ここで対象としているのは、あくまでも「存在している」物の機密保持に関するものです。
ですから存在が明らかでないものは含みません。
しかし、上記にあるとおり「通信途中の情報」などは、インターネットの世界では比較的
漏えいし易い情報になります。
したがって、重要な情報を通信によって伝送する場合には、専用の回線を両社の間に敷設
します。最近ではインターネットVPNによる、ネットワークの共有化も進んでおり、
専用回線を敷設するよりも安価で実現できるため、急速に普及しています。

「頭の中にある記憶」とは要は「口外しない」ということですね。ここは何度も申し上げて
おりますが、日頃の啓蒙活動が重要です。

2009年05月26日

機密保持条項(例示案)の件

「実務的には、業務委託の内容、取扱われる情報の性質等によって、
条項および条項の内容を取捨選択し、また運用上の工夫などにより、
過不足の無い実効性ある機密情報管理をおこなわなければならない。
また、業務委託先が海外の場合は、法律、商習慣、社会的習慣等が異なるので
(日本の取引習慣は通用しないことが多いので)、誤解が生じないよう
明確に記述する必要がある。」
⇒中小企業の情報セキュリティガイドラインより引用

すべての業務を賄いきれる例ではないということですね。
業務によって不要な項目。逆に不足している項目があるかもしれません。
日常業務に照らし合せ、過不足を調整する必要があります。
特に法的な拘束を受けるような業務については、十分対策を検討した上で
条項に盛り込む必要があります。

「尚、SaaS やASP などのサービスを利用する場合であっても、
業務委託契約書やSLA(サービスレベルアグリメント)で、
機密保持に係る事項を保証させる必要がある。」
⇒中小企業の情報セキュリティガイドラインより引用

最近では、SaaS やASPの利用も広がっています。これを業務に摘要する
場合には、社内と同様に機密保持に関する事項の十分な確認が必要と
なります。
また、これら業者とのデータのやり取りについても、機密保持の範疇に
含まれますので、考慮の対象にいれなければなりません。

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